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VPNって何のこと?

ビジネスシーンでは多くの場合、顧客の必要としているものを素早く提供できるかどうかが信頼を勝ち取るカギとなります。近年ではITインフラの発展に伴って、外出先から会社のPCへアクセスして必要なデータをチェックするという人が増えてきました。この作業を支えているのが「VPN」という技術です。では、そもそもVPNとは何なのかという点を考慮してみましょう。

VPNは「Virtual Private Network」の頭文字からとられた言葉で、日本語では「仮想プライベートネットワーク」もしくは「仮想LAN」と呼ばれています。VPNは遠隔地にあるLAN同士をつなぐ役割を担っています。固定回線に限らず、固定ipを使ったモバイルサービスでも利用できます。ただし、一般のネットワークを使ってLAN同士をつなぐだけではセキュリティーの堅牢性が確保できません。そこで、VPNは「トンネリング」と呼ばれる作業を行います。これは、対象となる複数のLANにVPN専用のホールを作り、その間をトンネルでつなぐというものです。このトンネル内で行われるデータ通信はすべて暗号化されており、データそのものにも特殊なプロテクトが施されています。そのため、外部からVPNへアクセスして通信データを読み取ることは基本的に不可能です。こうした特徴を持っていることから、セキュリティーを重視する企業を中心として大変有用なIT技術として評価されています。

VPNを導入することが多いのは各地に支店を持つ企業です。それぞれの支店内に構築したLANをVPNで接続することにより、全国どこからでも本社および各支店の必要なデータにアクセスすることが可能となります。これによって、データ連携はスムーズになり、業務の大幅な効率化が可能となるというわけです。加えて、営業担当者などが持っているタブレット端末にもVPNへのアクセス権限を付与することで、出先から必要な情報をリアルタイムでチェックできるようにもなります。このようにセキュリティーと利便性を両立させたネットワークがVPNなのです。